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手話の単語集 - 嬉しいや好きなどの感情の伝え方とは?

2022年09月28日

目つきや表情の変化は、お互いの心情を効果的に伝えてくれます。これは健聴者同士の会話だけではなく、手話による会話でも、表情は重要なコミュニケーション要素の1つです。ただ、メガネをかけていたりマスク着用だったりすると、表情の変化が判りにくくなりますし、いわゆるポーカーフェイスタイプの人の場合、表情だけでは真意が読み取りにくいケースも少なくありません。そこでこの記事では、気持ちをより正確に伝え合うための、「感情」に関する手話表現をご紹介します。


「楽しい」「嬉しい」「悲しい」「怒る」などの感情を手話で表現

人間が抱く様々な感情の中でも、「喜怒哀楽」は最もベーシックで誰もが理解できるものだと言えます。だからこそ、手話で喜怒哀楽を表現したり、聴覚障がい者が手話で伝えようとしている感情を理解できたりすれば、コミュニケーションの親密度はますます深まっていくでしょう。


・「楽しい」「嬉しい」の手話

胸の正面あたりで、開いた両手を交互に上下させます。表情でも「楽しさ」「嬉しさ」を表現すると、感情が伝わりやすくなります。


・「悲しい」の手話

涙が流れ落ちるイメージで、両手の親指と人差し指の先を合わせて、左右交互に目元から頬に沿って降ろします。片手だけで表現する人もいるようです。


・「怒る」の手話

「お腹の底から怒りがこみ上げる」といったイメージで、指を折り曲げた両手をお腹のあたりから胸の方にグッと突き上げます。


「好き」「大好き」「愛してる」「幸せ」「嫌い」などの感情を手話で表現

どこかに出かける場合も、何かを食べる場合でも、人々の行動パターンのベースになるのは「好きか嫌いか」の感情です。「私は○○○したい(または、したくない)」という要望を手話で伝える時も、「好き」「嫌い」の表現を使いますから、これに関連する手話表現を覚えておきましょう。


・「好き」の手話

片手の親指と人差し指を開いてアゴの下に当て、その指を閉じながら下げていきます。○○○したい、○○○して欲しいと伝える場合も、この手話表現を使います。


・「幸せ」の手話

片手を開き、親指と残り4本の指でアゴをなで下ろしながら指を閉じます。動き自体は「好き」の手話表現と同じですが、「好き」は親指と人差し指の2本なのに対し、「幸せ」はそれを強調する意味で指を5本とも使います。

幸せそうな表情で同じ動きを2回ほど繰り返すと、感情がより強調されます。


・「嫌い」の手話

親指と人差し指を輪にしてアゴの下に当て、指を開きながら斜め前に出します。「口に入れたものがマズかったので吐き出す」イメージを想像すると覚えやすいでしょう。イヤだ、○○○したくないという感情も、この手話で表現します。


楽しさ、嬉しさ、おかしさなどの感情を手話で表現する

“笑顔は元気の源などと言われますが、笑顔が絶えないコミュニケーションを図ることで、人と人との関係もより深まるでしょう。「笑う」「面白い」など、の感情を表現する手話を覚えれば、「先日読んだ本が面白かった」「あの店に行くと楽しい」など、相手も関心が沸きそうな話題を、日常会話の中で提供できそうです。


・「笑う / 笑顔」の手話

顔の両側に、開いた両手(親指以外の4本の指は揃えて)を持ってきて、開いた親指と4本の指とを、両手同時に閉じながら離し、開きながら近づける動作を23回繰り返します。

大笑いしながら目をパチパチさせている様子をイメージして覚えましょう。にこやかな表情でやるのがコツです。


・「面白い」の手話

“腹を抱えて笑うという言葉のイメージで、両手のこぶしを握り、小指側で両脇腹を23回叩きます。片手ずつ交互に叩いても、同時に叩いても同じ意味になります。


「かっこいい」「元気」「難しい」などの印象を手話で表現

たとえ社交辞令だったとしても、「かっこいいですね」「お元気そうですね」などと言われて、イヤな気分になる人はあまりいないでしょう。相手に対する評価・感想だけでなく、共通の知人や自分自身の状態などを伝える時にも、印象や感想を述べる言葉は多く使われます。「印象・感想」を伝える手話表現を覚えましょう。


・「かっこいい」の手話

片手の指を5本とも曲げて手のひらを前に向け、手首を軸にしてその手をクルッと回しながら、顔を少し後方に引きます。


・「元気」の手話

両手をジャンケンのグーの形に握って肘を張り、こぶしを胸のあたりから2回ほど力強く下ろすと「元気」という意味です。その動きから連想できるように、「頑張る」「張り切る」という言葉も表現できます。


・「難しい」の手話

片手の人差し指と親指を使い、頬をギュッとつねるような動作をすると「難しい」という意味です。「(難しいから)できない」、「(難しいから)きつい」という意味も表します。


「おいしい」「お腹がすいた」の気持ちを手話で表現する

親しくなれば、一緒に食事に出かけて感想を述べ合ったり、「お腹がすいたから食事に行きませんか」と、相手を誘ったりする機会が増えてくるかもしれません。また、何かお土産などをもらった場合、次に会った時には「おしかった! ありがとう」など、感想とお礼を述べるのは大切なマナーの1つです。「おいしい」「お腹がすいた」の気持ちを表現する手話を覚えておきましょう。


・「おいしい」の手話

片手の手のひらで、頬に軽く当てます。この動作をしながら「おいしい!」といった感じの表情をすれば、より美味しさを感じている様子が伝わりそうです。


・「お腹がすいた」の手話

片方の手のひらをお腹にあてて、グイッとえぐるような感じで手を斜め前に出します。健聴者同士の会話でも、“腹へった~”というニュアンスを強調するため、お腹をギュッと抑えるジェスチャーをすることがありますよね。あのイメージで覚えましょう。


「おめでとう」などのお祝いに関する手話など多様な単語を表現する

「おめでとう」をはじめ相手を祝福する言葉は、お互いの気持ちを和ませ、人間関係をより良好にしてくれます。誕生日や記念日、仕事の成功や目標達成など、様々な場面で使う祝福の言葉を手話で表現できるようになりたいですね。


・「おめでとう」の手話

両手を軽く握り、おなかの前くらいの高さから手をパッと開きながら上向きに上げるのが、「おめでとう」「お祝い」「祝う」を表現する手話です。「おめでとう」の笑顔とともに、花のつぼみがパッと開くイメージでやってみましょう。


「感情表現」など手話で伝えたいことをSureTalkで表現しよう

今回のコラムでは、感情表現に関する手話をご紹介しましたが、心の機微を表す言葉は他にもたくさんあります。できるだけ多くの手話を覚えた方が、より繊細な感情表現ができるようになりますが、膨大な量の手話を全て覚えるのは非常に難しいことです。

「この気持ちを伝えたい」と思いながらも適切な手話が判らないような時、「SureTalkアプリ」の登録機能を活用してみましょう。その場で伝えたい言葉を登録機能で検索してサンプル動画で確認すれば手話表現がすぐにわかり、聴覚障がい者に伝えることができます。「SureTalkアプリ」を活用してスムーズな意思疎通が図れるようになれば、聴覚障がい者とのコミュニケーションに対する不安も少なくなり、手話による語彙も少しずつ増えていきます。

SureTalkアプリには手話のサンプル動画が掲載されていますので、うまく活用することで手話の学習にも役立てることができます。SureTalkを上手に活用しながら、使える手話の種類を少しずつ増やしていきましょう。

SureTalkとは

AIを使った会話機能で手話と音声間のコミュニケーションを可能にするツールです。ビデオ通話からAIが身体動作を追跡し手話の特徴を抽出、手話を認識してテキストへと変換します。逆に健聴者から聴覚障がい者へは、音声を自動でテキスト化することでコミュニケーションを行います。

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